憧れの劇団はたくさんあります。
観てみたい、という意味での憧れ。
第三舞台とか天井桟敷とか夢の遊眠社とか演劇集団円とか。
そのなかに。
劇団☆新感線も、あります。
おかしいじゃん、今もばりばり現役の劇団じゃん! 行けばいいじゃん!
ツッコミたいですよね。ええ、私もツッコミたい。
でも憧れというか、期待ばかり募らせていると、逆に観るのが怖くなるって、あるじゃないですか。
この劇団はまさにそれで。
脚本はめっちゃ読んだしノベライズも読んだし、テンポの良い台詞回しとか好きだしDVDでしっかりとではないのですが観ていたときも演出から好きなのが明らかに伝わってきて。
怖いじゃないですか。
絶対好きだと思って観た舞台が本当に好きだった場合も、違った場合も、怖いじゃないですか。
よくわからないところでビビりなわたくしです。
だから。
きっかけがなかったら、たぶん、一生観ない。
そう思っていました。
きっかけ、あるよね。
すごい単純な理由で。
大学の友人が、奇跡的にチケットを入手できた『薔薇とサムライ』を絶賛していて。
タイトルからカッコいいなあと思っていて。
ゲキ×シネでやるんだ、ああでもこれいつも夜の時間帯で帰りが遅くなるから観られないんだよな、おや、昼もやるじゃないか、観なきゃ。
そんな勢いで観てしまった、おそらくまともに浴びた新感線のインパクトは、薔薇サムでした。
個人的な感想ですが、薔薇サムはけっこうマイルドで一般向けだったような……初めて観る私が言うのもなんですが、客演(という言い方で合っているのだろうか……新感線の役者構成の仕組みはようわからんです)の天海祐希さんのキャラクターや影響もあったのかもしれませんが。
だからこそ。
にゅるっと楽しめると同時に、「新感線はこんなものではない筈だ!」と(勝手に)思い込み、もっとなんというか、ザ! なものを観たいなあとぼんやり思っていて。
でも、舞台に手を出す勇気はなくて。
ぼんやりしているところに、うまい具合に飛び込んできたニュースが、『髑髏城の七人』のゲキ×シネ上映でした。
髑髏城と阿修羅城は高校生の頃に脚本を読んで大興奮していた作品でしたし、おお、これだこれだ、観るのを忘れないようにしなければと慌てて前売り券を購入したのは公開前日のこと。。。
そして観なければーと思いつつ危うく昼上映を逃すところ、せっついていただけたこともありどうにかまだ日のある時間帯の上映があるうちに滑り込めたのでした。
それも、シアターカフェがコラボしてくれている、新宿バルト9で観ることになったのですよ!ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ
はい。
ようやく本題。
けっこう前のことにはなってしまいますが、そんなわけで『髑髏城の七人』通称ワカドクロを観てまいりました。
遅刻して危うく涙を流すところでしたがどうにか座席も確保、とりあえず向かうはドクロカフェです♪
こんな吊り看板もありました。
あちこちに、「忘れないで!」とばかりにぺたぺたとドクロカフェの文字が。
こんなところにも。
隣には七人の姿もばっちりあります。
テレビでは予告編かな? の上映もしてましたよー。
そして、人物相関図やあらすじ、舞台背景などの説明も充実。なるほど……
しかしここに来る人はたいていファンだろうし、こういうのも知ってそうなのですが……新規の取り込みではなくライトなファン向け? 小栗くん好きだとか太一くん、未來くんファンで観る子などはこういうところで予習できるといいのかもです。私? もちろんがっつり読みましたよ( ^ω^ )ニコニコ こういう大きなパネルになるだけでうれしい人も多いのでしょうね。個人的には小道具とか舞台装置とか衣装とか展示してくれても良かった……無茶言うなって叱られそうですね……w
さてそして。コラボメニューも見逃せません。
5種類もあるー(*´ω`*) まあしかし、ここは捨之介を飲むしかありません。異論の唱えようが無い主人公さまです。捨之介さまを飲み干す、とか……///
今回私を連れ出してくれた方は夢見酒を選んでました。そこいくか。
夢見酒、舞台で出てくるものよりはるかに雑www ホットワインにシナモンスティックどーんwwwww 面白いwww
捨之介は爽やかで甘い柚子茶でした。おいしいけれど、捨之介のイメージじゃない……(あくまで観る前の感想です)(観た後は納得の味でした)
前売り券と一緒にぱしゃり。お煎餅はお茶請けについてきました。
ところで。
ドクロカフェで一番テンションがあがったのは、このテーブルです。
さまざまな著名人からのコメントが寄せられているのですが、これが面白すぎるwww
コメント自体はいいのですが、紹介がね……間違ってないんだけどねwww
ギター持つ人www そうだよね弾いてはいないもんねwwwwww しかもそめさまの下、とかwww
48才独身www その情報、この場でいりますかwwwww 田中美保ちゃんが好きなのでコメント寄せてるのを見てうれしくなったのですが、その下に全部持ってかれましたwww くそw
そんなわけでテンション高い感じで挑んだワカドクロですが。
やー、翻弄されましたわ。
すごかった。
すごかった。
分かってた筈のところで涙腺が危険な感じになりましたが(というか普通に泣いたよね)大丈夫! レミゼ観たときみたいに終了レベルで号泣したりはしてない! というかレミゼで耐性ついてほろほろ泣く程度ですみました……(そうそう、レミゼもそのうち感想書きたいのですが書き始めたところ終わらなくて途方に暮れております)
それにしても。
すごかった。
若かった。本当に、ワカドクロでした。
脇がすごく安定していて、びしっと締めていたので、真ん中の子たちの青さや若さが引き立ったのかなあと。そんな風に思いました。安定の布陣の安心感は抜群。
そこからいくかと思われるかもしれませんが、でも、本当にそう思ったのです。
周りを固めるみなさまって、やっぱり、すごいわ。
そのうえで。
捨之介が若かったー。小栗くん。カリスマに憧れた青春時代、喪ってオトナになったつもりがまだまだ青い、そんな青年。早熟すぎたんだなあと。思うような。私のイメージしていた捨之介より一回り以上下に思えました。まあ、だからこそのワカドクロ。
そして、彼と昔つるんでいた蘭兵衛さん役には早乙女太一くん。彼は。さすがだ。出てきた瞬間に空気が変わりました。ゲキ×シネなのに、舞台の空気が変わったのが、分かってしまいました。すさまじかった。殺陣とか。なんかもう。一挙手一投足が、うつくしくて、なまめかしくて、目を奪われます。
まだ蘭兵衛さんを文字の上でしか知らなかった頃、私は、そんなに好きになれませんでした。何を考えてるんだあほかと、ちゃんと言うことを聞いていれば面倒なことにならなかったしこんな悲劇も生まれなかったのにと。
違うんだ。
蘭兵衛さんには蘭兵衛さんの考えがあり、苦悩があり、現在があり、そして何より、過去があったのだと。
それが、異論を許さない圧倒的な説得力をもって、現前にあらわれていました。
森蘭丸といえば、織田信長を語るときに外せない存在であり、つまり蘭丸にとって信長は人生そのものであり、ああ、もう……
情念、とか、愛とか憎しみとか、そういう、人間の感情のどろどろした部分をどろどろとしたままうつくしく燃え上がらせた存在として、いやあすごかった。
そして。
天魔王は二役ではなかった。モリヤマミライくん。彼が芸達者なのは知っていましたが本気で狂うたかと思いました、な、くらい、冷静に人生を踏み外していました。
ほんとのほんとの狂人の論理は強靭ゆえに簡単に論破できない、というのを、地でいっていた。臆病で、小心者で、でも、自分は自分ではなく、天であると、言っている。
あまりにも大きな存在を喪ったがために外れてしまった歯車を思わせました。
役者さんってすごい!
沙霧は一途とか若さとかよりも猪突猛進でした。極楽太夫と並ぶことでいい対比が出ていたというか極楽太夫が真面目にイイ女すぎてやばかった。姐さんとは彼女のためにある言葉だ。無界の里の女衆はみんなステキですが、あ、そのなかでもおよしはやっぱり良かったですねえ。
そしてそんな無界の里を愛し、守り(?)、極楽太夫に最後には認められたのは待ってましたの抜かずの兵庫。好きだよー、単細胞。こういうのがいるから陰惨な話もからりとします。
なにより兵庫を慕う関八州荒武者隊のメンバーがいいじゃないですか。彼らの最後には涙を流さずにいられない。
……こんな調子で書いてたらいつまで経っても終わらないし何よりなんということでしょうもっかい観たくなってきた。
脚本は二次元です。
それを三次元に起こすのは、演出をはじめとする役者さんスタッフさんの力です。
そして次元の壁を超えることで、何倍にも何乗にも、魅力と迫力とスピード感が増していくのだと。
改めて。
痛感しました。
うわー、あの空気、生で感じてみたいわ。
全身をあの空気に染められたいわ。
書き足りないです、書けないです。まとまらないくらいの衝撃を受けました。
面白かった!
あああああああもう! あと! 照明さん! すごいです惚れます弟子入りしたいくらいすごいです! 舞台装置も音響もさることながら、照明、照明は世界です、照明は空間です、照明……ボキャブラリーなさすぎますがほんとすごかった。職人技ですよ。
本当は、ワカドクロ面白かったのでDVD借りて朧の森に棲む鬼を観た話までするつもりでしたが書きながらワカドクロ思い出してたら滾ってきてしまったので朧の話はまたいずれ。
これがまたね、好みすぎて困っちゃいましたのよ。
新感線、次の公演は、生で観ますわ。チケットがんばる。