2010年09月04日

完膚なきまでに、これにてお了い


詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。 3 (ジャンプコミックス)

詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。 3 (ジャンプコミックス)

  • 作者: 古舘 春一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/09/03
  • メディア: コミック


前々からぎゃーすか騒いでいた『詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談。』第三巻こと最終巻が発売になりました。

……ひ、ひどいお!つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
まずこの表紙に崩れ落ちました。ステキすぐる。後ろ姿の四ッ谷先輩を囲む、いかにも楽しげなメンバー。そしてこちらに向かってニカッと笑う真。呼子桜と同じ髪色の真はとても可愛くて、その笑顔は向けられた相手=私たち「読者」もその仲間であると認められたような、そんな喜びが湧き出します。

さて中身。二巻が「怪談を始めます」で終わったので(このヒキは最強!)残すは体育館、最後の怪談、四ッ谷先輩の終わり。
ジャンプ版の最後の台詞はさすがにコミックス収録されないだろうな、と思ったら、思った通り違う台詞でした。なんだかダブルで得した気分w
そして、なんと読みきりが三篇もついていました! これは……どこの世界で私が善行を積んだのでしょうか。
一篇目は「王様キッド」。web上で公開されている、古舘先生の漫画デビュー作がついに紙媒体に!!
webでも何度も読んだのですが、紙媒体だと感動もまた一入。私この話すごく好きです。キッドー! 小さなwキッドがすごく好きです。
そして二篇目は「四ッ谷先生の怪談。」。四ッ谷先輩の基になった読みきり短編です。四ッ谷先輩が黒縁眼鏡&白衣&人間社会に順応できてるwwwバージョン。そしてヒナノちゃんが惨死……
言われる前に言っておきますが、いくら眼鏡をかけているとはいえ白衣とはいえ私が好きなのは断然四ッ谷先p、あ、もしかして四ッ谷先輩が(現時点で中学すら卒業してませんが)社会人になると四ッ谷先生になるとか?・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・
うわあそれは萌えますわぁやっぱり眼鏡白衣には敵いませんわぁ。最初言おうとしたこととずれました(爆)
さて三篇目。私これ読んで号泣しました。「詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談。番外編最後にして始まりのおはなし」。ここまで、ここまで完膚なきまでに四ッ谷先輩を終わらせなくてもいいじゃないですか。完璧な完結。衝撃すぎました。もうどうすればいいのでしょう、このシリーズは「お了い」になりすぎてもはや「余地」がないのです。泣きます。泣けます。好きすぎて泣けます。

もしかしたらこんな感想を抱く方は他にあまりいないのかもしれませんが、私はこんなに突き放されてしまってどうしようと震えるくらい今不安定です。あああ、好きな漫画が終わってこんな気持ちになることなんてめったにないのに……あああああ。
少女マンガではまず味わえない感情ですね。これ。





とりあえずぬらりひょんの孫とONE PIECE読んで心を落ち着けよう。ひっひっふー。
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2010年08月24日

怪談から、妖怪へ

最近ずっと、『詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談。』が好きだと言っていました。
連載が終了してしまった今でも好きですし、コミックスも楽しく何度も読んでいるのですが、何ぶんインプットが少なすぎる。
と、いうわけで。
ジャンプつながりで、こんな漫画に手を出してみました。

ぬらりひょんの孫 1 (ジャンプコミックス)

ぬらりひょんの孫 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者: 椎橋 寛
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/08/04
  • メディア: コミック



今アニメ化もしているらしい、『ぬらりひょんの孫』です☆
妖怪好きにはきっとたまらないであろうこの作品。メジャーどころから割とレアなところまで、あれこれ出てきて大変楽しい。怖い話がダメな癖に昔から妖怪は好きだったので、すごくキュンキュンしながら読んでいます。
ある程度大きい年齢でこういう漫画を読むと、編集部の思惑みたいのが透けて見えてちょっと苦笑してしまいますが。個人的には三巻とか好きです。方向性の変わった巻。
しかもラスボス(たぶん)が安倍晴明という、かなり私のツボを押さえた作品なのです。中学校くらいから晴明は私にとって欠かせない人物ですからね。いやあ素晴らしい。
今一二を争うくらいジャンプで楽しみな漫画です。今週はジャガーさんに驚愕させられたのですが、まだ持ち応えています。何だかんだでジャンプが一番楽しいですよ、やっぱり。まだ。
そしてこのせいで妖怪ブームが巻き起こり、再び京極夏彦に手を出したりなぞしているのでした。その感想もおいおい。




ぬらりひょんいいよぬらりひょん。
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2010年08月13日

分かりやすい現代思想


寝ながら学べる構造主義 (文春新書)

寝ながら学べる構造主義 (文春新書)

  • 作者: 内田 樹
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/06
  • メディア: 新書


文学理論が少し苦手です。特に構造主義やら脱構築、ポスコロカルスタ(まるで呪文のようだ)あたりが。
先日、大学院の同期と飲んでいるときにそんな話をしていたら、この本を薦められました。
「寝ながら学べる」ってなかなか挑戦的なタイトル! と思いながら早速購入、読んでみると……
相当噛み砕いてありました! わかりやすいっ。
初学者向けの入門書のつもりだと書いてありましたが、なかなかどうしてそれだけにとどまらない気魄も感じます。特にフーコーやラカンの説明なぞ、ほほーうと感心してしまうまとめ方。
一度流し読みしてなるほどと何となく理解できましたが、これは必要に応じて必要なページを何度も読んで、それを基に専門書にあたって知識を深めていきたい、そんな本でした。
それにしても文学理論弱すぎるよ自分……
この夏は、そういう方面も強化できれば……って、どれだけ夏にやることがあるんだよううあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ

後でまた読もう。
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2010年07月21日

白いモノ、に魅せられて


フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫)

フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫)

  • 作者: 吉田 篤弘
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: 文庫


書きたい物語のしっぽをつかみきれずにいる物書きと「先生」、不思議な博物館、塩。そして、ホワイト・アルバム。
「白」というモティーフだけではないけれど、どこか共通点を持つ小さな作品たち。白、そして、雨。
ビートルズの「ホワイト・アルバム」を通低音にした、はかなくてうつくしい物語でした。たくさんの物語のしっぽをつかめたような、たくさんの物語世界の扉をそっと開けたような。
何となく、おとなの童話と言いたくなりました。おとなの童話、おとなのファンタジー。

35分間の旅行に出てみませんか? あなたと、私で。

感想を書くのがひどく難しいです。
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2010年07月13日

夜のラジオと不思議な話


小さな男 * 静かな声

小さな男 * 静かな声

  • 作者: 吉田 篤弘
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2008/11/20
  • メディア: 単行本


最近、夜寝るときに音楽や人の声を聞くのが日課になりつつあります。
最初は普通にJ-popなどを聞いていたのですが、その内に「語り」を聞きたくなりました。
それも、オチがあるなどではなく、ただの雑談のようなもの。聞いても聞かなくてもいいような、といったら失礼ですが、そんな話を聞きながら眠るのが幸せに思えてきたのです。
そういうわけで最近はネットラジオをダウンロードしています。
ネットラジオって便利ですよね。ある一定期間であればいつでもどこでも何度でも聞くことのできるラジオ。生放送一発勝負のいわゆる「ラジオ番組」よりも、リスナーにとっては利便性が高いといえましょう。
でも。
だからって、ラジオが全部そういう形態になったら絶対つまらないとも思うのです。
だってラジオは、聞くだけではないですもの。
その空気、時間も大切だと思うのです。
今、この瞬間、普段はまったく接点のないアナタとワタシが、ラジオを通じて同じ時間を共有している。
劇場にも似た、でも「視覚」を伴わない点で明らかに異なるその不思議な空間。

そんなことをふと思う、お話でした。

ひょんなことからラジオを任されることになった「静かな声」の静香さんと、ささやかな誇りと傷をたくさん持っている「小さな男」の物語。
大きな物語はゆったりと進み、進んでは戻り、戻っては進み、微妙なたゆたいの中にいる。
けれどその中で語られるいくつもの小さなエピソードは、それぞれがきらめき、共感し、発見できるものばかり。
この本を読み終える頃には、自分の中の何かが「あらたまりつつある」ことに気づくかもしれません。
日曜日、午前一時の小さな静かなラジオ番組。
広がり、深まる、声の関係。
語ることの難しい、小さくきらめくたくさんのものごとを集めた、物語です。

どうしてここまで、しあわせな気分になれるのでしょうか。
ささいな、ささやかな言葉やエピソードで、どうしてここまで。
心地良い気持ちに浸れるのでしょうか。
吉田さんの作品が大好きです。
クラフト・エヴィング商会の作品が、大好きです。
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2010年07月11日

ななつのこ


ななつのこ (創元推理文庫)

ななつのこ (創元推理文庫)

  • 作者: 加納 朋子
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1999/08
  • メディア: 文庫


一応大学の専攻が国文学だったりするもので、ちょっとまじめに読書系の記事も充実させねばならぬのう、と思っておりました。
でも最初の頃はけっこうちゃんと書いてたしー♪ と思ってリストアップしてみたところ……
絶望した!
あまりに系統立ってない適当な書き散らしっぷりに絶望した!
というわけで、この夏はちょっとまともに読書感想も書こうではないかと決意し(果たしていつまで続くことやら)あれこれ読み返しつつとりあえず好きな作家さんから順番に書くことにします。

だから。
加納朋子さん。
この間新刊を読んでブーム再燃中だからということもありますが(笑)やっぱりこの人、好きなんですよね。
デビュー作の『ななつのこ』。なんとこれが生まれて初めて書いた小説だというのだから驚きです。
短大生の入江駒子が初めて書いたファンレター。そこに何気なく書いた<日常の謎>を、意外にも作者の佐伯綾乃さんが返事のお手紙の中で解き明かしてくれます。
そうして何度か手紙のやり取りをしていくうち、意外な出会いとつながりが現れて……

加納さん自身が北村薫さんに向けて書いたというようなことをどこかで言っていたような気がしたのですが(今読み返してみたらどこにも書いてありませんでした、記憶の捏造かな)確かに年上の男性@探偵役と女子大生との関係は似ています。
でも、似て非なる関係。
優しくてメルヘンチックなのに、どうしようもなく物悲しい物語です。
そして、見事な伏線。
ミステリ好きな方はもちろん、ミステリって肩肘張って読まなきゃいけないんじゃ、と思っている方にもぜひ一度お読みいただきたい作品です。
何度も読んでいると、しまいには背表紙見ただけで切なくなってきてしまうほど(笑)
でも大好きな作品です。メルヘンメルヘン。
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2010年07月05日

誰にも言っちゃダメだよ


詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。 1 (ジャンプコミックス)

詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者: 古舘 春一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/06/04
  • メディア: コミック


twitterでしばらく暴れまわっていたのでご存知の方も多いとは思いますが、わたくしこうや、久々にものすごい勢いでハマった漫画がありました。
週刊少年ジャンプで連載されていた『詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談。』です。
ジャンプは最近読み飛ばしも多いのですがヽ(´Д`;)ノアゥ...新連載の第一回はたいてい読むようにしています。そうして初回を読んで、マッハの速さで撃ち抜かれたのがこの漫画でした。
本日、見事最終回と相成りましたので、つれづれと語ります。

私、怖い話が苦手なんです。
とにかく自分の心拍数が急激に変化するものが嫌いで、絶叫系もダメだしお化け屋敷もダメだし、スプラッタホラーもダメだし怖い話もダメ。
特に怖い話は、自分の脳内で勝手に拡大妄想してしまい夜道や夜の部屋がほんと怖くなるので20年近く封印してました。
でも、京極夏彦さんにハマったのをきっかけに(元々妖怪図鑑などは読んでいたのですが)日本の怪談はちょっと大丈夫になり、びくびくしながら小泉八雲に手を出してみたり、ドキドキしながら上田秋成の『雨月物語』を読んだりしてました。全然見てないですが(平均起床時刻は8:15……なぜ15分早めて放送することにしたし、NHK……)連続テレビ小説で『ゲゲゲの女房』をやるようにもなってきてますしね。
そういう流れだったからこそ、四ッ谷先輩が、私の心に入り込んだのかもしれません。

なんか長くなりそうなのでたたみます。以下ウザ考察です。

続きを読みたまえ「探偵と語り部と怪談と日常」
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2010年06月12日

読書感想欄

《日本文学》
蒼井上鷹
 『二枚舌は極楽へ行く』
井上雅彦 編
 『ひとにぎりの異形』
上橋菜穂子
 『精霊の守り人』
 『闇の守り人』
荻原規子
 『空色勾玉』
恩田陸
 『小説以外』
 『チョコレートコスモス』
加納朋子
 『ななつのこ』
菊池寛
 『真珠夫人』
北村薫
 『空飛ぶ馬』
栗本薫
 『グイン・サーガ』1〜5
小林雄次
 &小林英造 『ULTRASEVEN X』
 『脚本家という生き方』
近藤史恵
 『タルト・タタンの夢』
 『モップの魔女は呪文を知ってる』
 『ヴァン・ショーをあなたに』
さくらももこ
 『さるのこしかけ』
沢木耕太郎
 『深夜特急』1〜3
高尾慶子
 『イギリス人はおかしい』
谷崎潤一郎
 『痴人の愛』
辻村深月
 『凍りのくじら』
出口保夫
梨木香歩
 『からくりからくさ』
沼正三
 『家畜人ヤプー』
松尾由美
 『スパイク』
森見登美彦
 『太陽の塔』
矢崎存美
 『ぶたぶたと秘密のアップルパイ』
吉田篤弘
 『それからはスープのことばかり考えて暮らした』
 『小さな男 * 静かな声』
米沢穂信
 『インシテミル』
 『春期限定いちごタルト事件』
 『夏期限定トロピカルパフェ事件』
 『秋期限定栗きんとん事件』
その他
『THE PIG Photo Book』
『たわしねこ』

《海外文学》
ジョージ・ドーズ・グリーン
 『ケイヴマン』
クレオ・コイル
 『名探偵のコーヒーのいれ方』
 『事件の後はカプチーノ』
 『秋のカフェ・ラテ事件』
 『危ない夏のコーヒー・カクテル』
 『秘密の多いコーヒー豆』
スティーヴンスン
 『宝島』
ローラ・チャイルズ
 『ダージリンは死を招く』
 『グリーン・ティーは裏切らない』
 『アール・グレイと消えた首飾り』
 『イングリッシュ・ブレックファスト倶楽部』
 『ジャスミン・ティーは幽霊と』
 『カモミール・ティーは雨の日に』
 『ブラッドオレンジ・ティーと秘密の小部屋』
ドストエフスキー
 『カラマーゾフの兄弟』
ロバート・A・ハインライン
 『大宇宙の少年』
ケイ・フーパー
 『シャドウ・ファイル/覗く』
 『シャドウ・ファイル/潜む』
 『シャドウ・ファイル/狩る』
リリアン・J・ブラウン
 『猫は14の謎をもつ』
スチュアート・ペイン
 『英国流ビスケット図鑑』
ビアトリクス・ポター
 『ピーターラビット』シリーズ

《漫画》
 『詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談。』
 『西洋骨董洋菓子店』
 『ふたつのスピカ』
 『グーグーだって猫である』
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2010年01月15日

近藤史恵『ヴァン・ショーをあなたに』

最近紅茶屋さんや紅茶の話しかしていない気がして、ちょっと反省。たまには読書感想でも書くことにします。

憧れだけにしておいた方がいいものというのは世の中にたくさんあります。
食べ物や飲み物で考えるとわかりやすいかもしれません。たとえば、フォアグラやトリュフといった珍味もの、それに、お酒。
私はお酒に強くなく、大学生の現在は飲み会に出てもカクテル(炭酸も苦手なので、ほとんどがカシオレかカルアミルク)しか飲めません。そして高いお金を出してそういうのを一杯飲むのであれば、同じ値段の紅茶1ポットを飲む方が楽しいとも思えてしまいます。カクテルはカクテルで甘くて好きですけどね。
ですから当然、ワインやビールなんて飲めないのです。
ビール党で有名なのは恩田陸さんや西澤保彦さんで、こうした方々のミステリを読むとビールというのは素晴らしい飲み物のように感じられます。『麦酒の家の冒険』なんてもう、タイトルがビールですし(笑)実際には飲めないし、苦くておいしいとも思えないのですが、活字で読むとおいしそう。つまり、憧れだけが募るわけです。
同じことがいえるのが、ワイン。特にホットワイン、フランス語にすると「ヴァン・ショー」です。
近藤史恵さんのシリーズ物には好きなものが多いのですが、『タルト・タタンの夢』とこの『ヴァン・ショーによろしく』のシリーズ<ビストロ・パ・マルシリーズ(?)>も大好き。そしてこの二冊で盛んに出てくるのが、三舟シェフ特製のヴァン・ショーなのです。
ワインを温め、スパイスとオレンジを入れた特製のヴァン・ショーは、人の身体と心を暖め、気分を前に向かせる効果があります。幸せを感じられる飲み物なのです。
実際には、ワインもスパイスも苦手な私が楽しむためにはけっこう問題がありそうなのですが、活字では何とも魅力的。香りだけでも楽しみたいと思える飲み物です。
シリーズ二作目となる『ヴァン・ショーによろしく』は、前作よりも重ための話が多く、どこか沈んだ印象を与えます。だからこそ表題作「ヴァン・ショーによろしく」で読者の心さえもほっこりと暖められるのでしょうが。
それにしてもこのシリーズは罪作りで、お堅い&お高いフランス料理に興味のなかった(筈の)私が思わず似たようなビストロがないかググってしまうほどおいしそうな料理が目白押し。ツイッターで以前呟きましたが、ガレット・デ・ロワに惹かれたのも以前この本(それは『タルト・タタンの夢』の方ですが)を読んでいた影響ですし、前作の表題作から思わず近所のカフェで「タルト・タタン」を頼んでしまったりもしました。今回はメロンパンやブイヤベースを食べてみたくなります。幸いメロンパンなら食べる機会も多そうですし、ブイヤベースもスープ屋さんに行けばある可能性が高いのでちょっと安心できますが。
ミステリとして、よりは人間ドラマとして、楽しめる作品です。それに人間の感情も大きなミステリですもんね。
続刊が(出るのであれば)すごく期待して待ちたいです。そして今年はフランス料理を食べに行ってみようかなあ(笑)
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2010年01月14日

芥川と直木

卒業論文で取り扱った時代がちょうど彼らの活躍したての時期だったこともあり、彼らには妙な親しみをもっています。
そんな彼らの名を冠した賞が、発表されました。
第142回
芥川賞 該当者なし
直木賞 白石一文『ほかならぬ人へ』&佐々木譲『廃墟に乞う』

直木賞に関してはともかくとして、芥川賞は正直少し残念です。
新人賞ならば該当作なしというのも分かるのだけれど、ある程度中堅の作家の作品であれば(たとえば「この人ならもっと上を目指せるからここであげちゃうのはもったいない!」とかならまだ分からないでもありませんけどね)該当作なしにはならないのではないか。そう思えてしまうからです。
芥川龍之介も、直木三十五も、若くして亡くなりました。
それを悼んで菊池寛が作ったのがこの二つの賞です。
でも。
それにしては。
選考委員の方々はちょおっとお年を召しs(ry








次回の発表を楽しみにしています(うつろな表情)
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2009年12月31日

2009年総まとめ

今年もついにあと数時間で終わろうとしています。
そこで、今年を振り返っていろいろ数字で2009年を見ていこうと思います。
とりあえずは手帳にメモっていた文化的側面(笑)から。

読んだ本:546冊(雑誌含まない)
読んだ漫画:159冊(雑誌含まない)
観た映画:22本(ビデオ含む)
観た舞台:15回(ビデオ含む)

今年は『グイン・サーガ』制覇したために(厳密にはあと3冊未読のものがありますが)500冊越えしています。このうち実に127冊+外伝がグイン・サーガ。なんという量だ(笑)
1日2冊読んで700冊越えを目論んだりもしていたのですが、今の状況ではちょっと難しいようですね。平均して1日1冊は本を読めるようにしていきたいです。今年は教育実習、介護等体験、大学祭、シンポジウム、卒業論文といった行事が目白押しだったため読書スピードが落ち気味だったこととグインの勢いでだいたい相殺な感じでしょうか。こうなったら来年はロードス島戦記でも読むしかないかしら(笑)赤川次郎の未読本を潰していくという手もありますね。

漫画は、雑誌を入れてないので少なめです。のだめカンタービレ、鋼の錬金術師、もやしもん等を一気読みしたので底上げにはなっていますが。来年は途中で放り出している『ジョジョの奇妙な冒険』を読みきりたいですね。もはやどこまで読んだかも覚えていない(爆)

映画は月2本ペースで観ていたと知り驚いています。『スラムドッグ$ミリオネア』と『アバター』を観られたのがかなり大きいかな。来年も見応えのありそうな映画が多いので、楽しみにしています。
今年は3D映画元年でもありました。何の疑問もなく馴染んだけれど、後で2D映画を観たときに物足りなさを感じるのかもしれずちょっと不安です。3Dって要するに「いつも見ている世界」だから、違和感もないし特に注意も払わないんですよね。私だけかもしれませんが。

さて、舞台。月1で抑える予定だったのですが……結局ややオーバーしてしまいました。まあこれくらいなら許容範囲? 最近は大劇場での公演にばかり足を運んでしまっているので、来年は小劇場にも積極的に行きたいです。DMだけは山ほど来るのでね。ただ小劇場の問題は公演期間が短いことなんだよなあ……大劇場は1月なり2月(劇団四季なら年単位でw)やっているのですが、小劇場は1週間程度のところすらありますから。はあ。


さてそして、今年一番大きかった出来事といえばやはりこれ。
紅茶にハマったことでしょう。
トワイニングのティーバッグアソートでトラディショナルアフタヌーンがおいしい! と思い、青山ティーファクトリーでルフナに開眼し(そういえば私にとっての初ルフナからまだ半年しか経っていないのだなあ)情報社会をいいことに情報を漁りまくり、ついには福袋に手を出すようになり……何だかものすごい速さでのめりこんでいるような気がします;;;
ですが、おいしい紅茶は人生の楽しみ! 幸福なひと時! と信じて、これからも邁進したいと思います。
とりあえず来年は、行きそびれたディンブラ@藤沢さんへ行くことと旅行先でおいしい紅茶屋さんを見つけることを目指してがんばりたいですね。

なんだかしまらないですが、未完成は未来への可能性も充分にあるということで。
本年はお世話になりありがとうございました。
来年もよろしくお願い申し上げます。
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2009年12月26日

年末にそれにはまるか

翻訳ミステリブーム到来により、図書館であれこれあさっていたら「ジェイン・アン・クレンツ」という作家にたどり着きました。
アメリカでは有名なロマンス小説家らしく、確かにかなり濃厚なラヴシーンはあるのですが(作品中で何回愛し合えば気が済むのでしょうかねwww)普通にストーリーやキャラクター、何より心理描写が面白くてすっかりハマってしまってました。
その結果。
クリスマスの25日から26日の明け方にかけて、意味もなく完徹してジェイン・アン・クレンツばかり6冊も読むという暴挙に出てしまいました……(((( ;゚д゚))))アワワワワ
正直、自分があり得ない……orzorz
その結果、地元の図書館にあったクレンツ本は読みつくし、かといって今自分のカードで上限まで本の予約を入れてしまっているので新たに予約して別館から取り寄せることもできず、現在悶々としておりますw
以前恩田陸さんのエッセイがきっかけでケイ・フーパーの作品を読みあさったことがありましたが、クレンツはそのラブストーリー部分をもっと濃厚にした感じ。サスペンスやミステリ要素は、読んでいる側が震え上がるほどです。怖いよ、ひとりで出歩いたらダメだよヒロインズ……(; ・`д・´)…ゴクリ…(`・д´・ ;)
まあ最終的にハッピーエンドに落ち着くと信じているからこそ読めるのかもしれませんがw 下手に本格ミステリじゃないので、ミステリの犯人がリアルに分かりません。こいつ怪しいよと分かるのもあるのですが、お前誰だ!? と言いたくなるほど巧妙な人物が犯人だったりもして。いやあびっくりしました。
とりあえず運命の相手と見つめ合うと「火花が飛ぶ」ということは学習しましたよ!(爆笑)

クリスマスイヴもクリスマスもブログ書かずに、ようやく更新したと思ったらこんなネタですみませぬ……

今のところ読んだクレンツ作品
『曇り時々ラテ』
『夢見の旅人』←非常にケイ・フーパーを思い出しました
『愛と打算と』
『すべての夜は長く』
『運命のいたずら』
『黄昏に眠る記憶』
『愛は砂漠の水のように』
『夢に見た海賊』ハーレクインw
『闇の狩人』ハーレクインw
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2009年08月23日

青く光る、

『闇の守り人』
著:上橋菜穂子
出版社:新潮文庫
価格 :¥620-
発売日:2007/6
ずいぶん時間が空いてしまいましたが、『精霊の守り人』の続刊です。
チャグムを無事守りきったバルサは、タンダの汚名を晴らすべく三十年ぶりに故郷へと戻ります。雪深い北国でお世辞にも豊かとはいえない暮らしを強いられている国民と、不穏な動きをする男たち。
叔母と再会し、久方ぶりに「真実」を伝えられたバルサは、間もなく大きな渦に呑み込まれていき……
守り人シリーズ第二巻は、過去との対峙です。さまざまな人物が、過去と対峙し、過去と見つめあい、そして勝ち或いは負けていきます。
幼い頃にこのシリーズを読んだことがありましたが、その当時は過去といえる過去をほとんど持っていなかったこともあってか、あまりよく分からなかったことを憶えています。尻尾のようにつながってくる過去などよりもいっそう、眼を潰すばかりの眩さでもって感じられた未来の方がずっと、幼い私にとっては恐怖の対象だったのです。
でも、年齢を重ねていくうちに、過去の「怖さ」も分かるようになってきました。生死、特に死から隔絶されて生きる現代の若者であるところの私ですら、過去を直視するのは時には辛いことであるのに、私たちよりもずっと生死が身近にあり、壮絶な人生を余儀なくされていたこの人びとにとって過去が辛くない筈がありません。
でもだからこそ、最後の幻想的な風景には目を惹きつけられる不思議な美しさがあるのだと思います。
青は水面の色、全てを静かに呑み込みたゆたう深い海の色。
それは浄化を感じさせる色でもあるでしょう。
美しい作品でした。
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2009年08月09日

最初の勾玉

『空色勾玉』
著:荻原規子
出版社:徳間ノベルス
価格 :¥1,000-
発売日:2005/9/21
その昔、私がまだ幼かった頃、このシリーズに心奪われて何回も読んでいました。日本を模した古き日の伝説めいた冒険の数々。日本史で後々に名前を知ることになる人びとの魅力。そうしたものに、私は言いようのないときめきを覚え、むさぼり読んでいたのでした。
中学時代、徐々にミステリに重きを置くようになると自然とこうした世界から離れてしまっていましたが、今回読み返すと、その色褪せない魅力に改めて感動を覚えてしまいました。
ちなみにこの新書版の発売日は2005年ということですが、このお話自体はもっと以前に書かれたものです。10年以上も昔に書かれているのに、いやだからこそ? 色褪せない魅力。
『空色勾玉』に始まり『白鳥異伝』、『薄紅天女』と続く(残り二作についても後々紹介します)三部作は通称「勾玉シリーズ」と呼ばれています。それは最初の作品のタイトルに勾玉がつくためだけではなく、三部作全てに「勾玉」が大きな意味を持っているためなのです。
その最初の勾玉、青の勾玉を持って生まれた少女が、このお話の主人公。
実は私、夜にこれを読み始めて止まらなくなり、三部作四冊を夜を徹して読んでしまい、翌日眠くて大変な目に遭いました。でも楽しかったから良いのです。
話を戻そう。この『空色勾玉』は、まだ神様が人間と共に暮らしていた頃の物語です。光と闇の戦いが続く中で人間が細々と暮らしている、そんな時代。
ふとしたことで自分が闇の氏族の生まれ、水の乙女であると知ってしまった狭也は、その事実から逃げ出そうにも逃げ出せず、困惑する中で風の若子・稚羽矢と出会ってしまいます。その出逢いが、その後の……世界の運命まで変えてしまうとも知らずに。
和製ファンタジーの嚆矢ともいえる作品だと思いますが、同時に荻原さんのデビュー作でもあった筈……これがデビュー作ってすさまじいなあ。
これは面白いです。日本史を学びなおしたくなるかも(笑)
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2009年08月07日

ミッドナイト・エクスプレス

『深夜特急1』
著:沢木耕太郎
出版社:新潮文庫
価格 :¥420-
発売日:1994/03
前半三巻分、まとめて感想です。

初めてその名を知ったのは、中学二年のときでした。
友人に「面白いよ!」と勧めてもらった本の一冊(正しくは六冊)それが、この本でした。
ただなぜかは思い出せませんが、何となく手を出しかねているうちにあっという間に時は過ぎていきます。月日が過ぎれば過ぎるほど、熱く語って勧めてくれた友人への小さな罪悪感が胸の奥に降り積もり、なおさら手に取るのを億劫に感じるようになっていきました。
だからこの夏、読み逃してきた本に挑戦しようと思ったとき、最初に名を挙げたのがこの本だったのです。

読み始めると突然、インドで甘く腐った生活をしている筆者が現れます。思いがけぬ展開に目を丸くしつつも、どことなく甘美なその雰囲気にのめり込み、そして筆者の回想のようにして不思議な旅が始まりました。
最初の巻で出てくるのは香港とマカオ。香港はすさまじい! 筆者と共に熱気の渦に巻き込まれていきます。極彩色の退廃的な欲望の街、香港。行ったことはなくとも、行間から湧き出す不思議な空気は存分に味わえました。また、マカオではギャンブル。人がギャンブルにのめり込んでいく様が手に取るように伝わり、そしてその部分をむさぼるように読んでいる自分に気づくと、何がなし恐ろしい気分に捕らわれました。身を破滅させるための一番手っ取り早い手段はギャンブル(一番確実な手段が薬物)だと思っているのですが、なぜギャンブルにのめり込む人が後を絶たないのか少し理解できたような気がします。香港もマカオも、日本にとても近い外国です。そんな近い場所でもこんなに多くの衝撃が待っていることに、私は驚きを隠せませんでした。
そして筆者は更に西へと向かいます。
第二巻ではマレー半島とシンガポールへ。でもこのあたりは何だか印象が薄い。特にシンガポールは、日本人には人気の観光スポットにもかかわらず筆者はそれほど関心を持たない。これは面白いなと思いました。観光地では分からない、パッキングされた清潔で完結したものではないものを求めているということが伝わってくるからです。
それは、第三巻でほとんど頂点に上り詰め……もしくは落ちきります。筆者はネパール、そしてインドへとやってきたのです。
ここしばらくの紅茶マイブームの影響もあって、インド・ネパール・スリランカは惹かれる国となっています。行ってみたいのは圧倒的にスリランカですが、紀行文が多いのはインド。次いでネパール。そのため、この二つの国の“すさまじさ”は聞き知ってはいました。
でも。
この本で描かれるネパールとインドは、それまでの私のイメージを遥かに凌駕する“すさまじさ”だったのです。
ネパールはカトマンズ。その街には、香港とはまた違う熱気があります。アジア諸国に特有(でもないか)の値切り合戦が、すさまじいのです。何ともいえず……定価の存在を疑いたくなるような、物の値段はまさしく需要と供給によるものだと納得するような光景が広がっていました。値段の価値は物々交換で生まれるのです。
その一方、養育院である神の子の家に行くことで、筆者は敬虔な気持ちに襲われます。その清々しい気持ちは、それまでの猥雑さの延長上にありながら、一線を画したものでした。
しかしそこから出立した彼は、最悪の状況でインド入りします。それにより再び猥雑で退廃的な世界へと引きずり込まれ、勢い良く沈んでいくことになってしまいました……。
新潮文庫で三冊分のこの旅・前半は、まさしく勢いと熱情に満ちた祝祭のようなものでした。
違う、違う、違う、違う、違う!
あらん限りの声でそう叫び続けているようなすさまじさを感じます。
この旅を取り巻く空気は、ヨーロッパへ、そして終息へ向かっていく後半では異なるものに変わっていくのでしょう。
後半も楽しみです。
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2009年08月04日

待ちに待った……キタ!

いよいよいよいよいよいよいよ8月つまり今月の21日に、


『少年名探偵 虹北恭助の冒険 フランス陽炎村事件』


講談社ノベルス発売決定ー☆-(ノ゚Д゚)八(゚Д゚ )ノイエーイ


3月の『卒業』から待ちました……愛すべき虹北商店街シリーズ(夢水清志朗&虹北恭助のシリーズを合わせて個人的にこう呼んでいます)最新刊っ!
あああああ、また、また、また恭助&愛しの響子ちゃんに会えるううう!(´Д` )イェァイェァイェァイェァスーン
楽しみで仕方ありません、早く読みたいな。

今年の夏もアツそうです!!!(・∀・)ニヤニヤ
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2009年08月03日

グイン・サーガに溺れて その一

『豹頭の仮面』グイン・サーガ(1)
著:栗本薫
出版社:ハヤカワ文庫
価格 :¥609-
発売日:1983/01
先日、栗本薫さんこと中島梓さん(逆でもいいのでしょうか)が亡くなられました。その訃報を聞き、咄嗟に私が決意したこと。それは、「今年『グイン・サーガ』を読む」ということでした。
そうして早速読み始めたグイン・サーガは、懐かしくかつ非常に面白い、まさしく「史実や英雄伝説を年代記風に記したもの」としてのサーガを体現したものでした。
現在、辺境篇を読み終わったところ。ノスフェラス! ノスフェラス! セム族とラゴン族、身の毛がよだつような怪物ども、そして《瘴気の谷》の謎……
豹頭の戦士・グインの魅力的な謎はもちろん、パロの二粒の真珠・リンダとレムス、お調子者ではあるものの非情ではないイシュトヴァーン、そして氷の公女・アムネリスに、彼女への純な愛を奉げているアストリアス。ああみんななんて魅力的なのでしょう!
特にやはりなんといってもグイン。神のごときグイン。その存在自体が謎に満ちたグイン。彼の魅力ときたらありません。途中の巻で、人気投票の結果イシュトヴァーンが圧倒的であるということを栗本さんが仰っており、そしてグインはそのランキングに出てきてすらいませんが、私には信じられません。だって圧倒的にグインでしょう! タイトルにも冠されている通り、まさしく彼はこの物語の主人公であり、そして全てを切り拓いていく存在なのです。
ちなみに現時点で私が好きなのは、グイン、ロトー、シバ、レムスです。陰謀篇になればもっと増えるのですが(主にしぶといパロの人びとが大好き)今のところは。
今、このときにグイン・サーガを読めることが幸せです。なんたってこれは一大叙事詩、まだ百冊以上が残っているのです。しばらくは憂いなく楽しめそうです。わくわく。
とんでもなくぶっ飛んだファンタジー、それがグイン・サーガ。
おとぎ話やファンタジー、伝説の大好きな方ならば間違いなくこのシリーズの魅力にうっとりすることでしょう。
この夏はグイン・サーガで!(笑)

参考までに。
第一部 辺境篇
1 豹頭の仮面
2 荒野の戦士
3 ノスフェラスの戦い
4 ラゴンの虜囚
5 辺境の王者
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2009年08月02日

ニュンガ・ロ・イム

『精霊の守り人』
著:上橋菜穂子
出版社:新潮文庫
価格 :¥580-
発売日:2007/3
偕成社から出版され間もなくベストセラーとなった、我が国の誇るハイ・ファンタジーの第一巻です。
幼い頃に単行本をむさぼるように読んだのを覚えています。その頃はバルサは遠い存在で、むしろチャグムに親近感を覚えつつ読んでいたのですが、今改めて読み直すとバルサの格好良さにクラクラとしてしまいますね。自分の年齢がチャグムよりもむしろバルサやタンダに近くなってきたのが理由なのでしょうか。ああ、あんな風に風のように生きるのはきっととても想像を絶するほど辛いことなのだろうけれど、それでもなんてうらやましいのでしょうか。
「短槍使いのバルサ」という二つ名で良く知られた、女だてらに戦いの中に身を置くバルサは、うっかり助けた少年と運命を共にせざるを得なくなります。なんとその少年は新ヨゴ皇国の第二皇子、チャグム。そして皇子である以上に恐ろしい宿命をその身に背負ってしまっているのでした……。
バルサにタンダ、チャグムはもちろん、トロガイ師に二ノ妃、星読博士のシュガ、思い出の中のジグロ、ああなんて魅力的なキャラクターばかり! 文章を読むだけで頭の中にはっきりと像を結ぶ彼ら彼女らは、それゆえに自分の言葉をきちんと語ることが出来ます。言葉が上滑りしておらず、しみじみと納得できる。何気ない会話の端々に、キャラクター同士の関係が見えてくるのです。
一度読み始めたが最後、息をもつかせぬ勢いで、巻措くあたわずスピードで、一気に読者を独特のこの世界観に引き込んでいきます。
この世に対するあの世、にも近く感じられる、ナユグ。海の世界ナユグは、奇妙なほど美しく、チャグムでなくとも引き寄せられそうになります。この世ならぬものの美しさ。
新ヨゴ皇国の政治的なきな臭さ=この世のことと、ニュンガ・ロ・イムとしての不思議な旅=ファンタジー。双方が絡み合っているからこそ面白いのでしょう。
単行本も軽装版も持ち歩くには少し大きかったので、今回文庫版になったことはとても嬉しいです。単行本版の二木真希子さんの表紙や挿絵も大好きなのですが、この表紙も非常に異国な様子で好きです。中川悠京さんのイラストだとか。ちょっと版画っぽい雰囲気が良いですよね。
ああ、この調子でまた守り人シリーズを楽しめるなんて、うれしいなあ。続きはもちろん読んで知ってはいるけれど、続きがとても楽しみです。
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2009年07月28日

おいしいビスケットはいかが?

『英国流ビスケット図鑑』
著:スチュアート・ペイン
出版社:バベルプレス
価格 :¥1,680-
発売日:2008/9
このところ寝る前に『英国流ビスケット図鑑』という本をちまちま読んでました。英国人的なウィットとブラックジョークに満ちた読み物でなかなか面白かったのですが(時折果たして美味しいのか否かよくわからないところもありましたが)、私の愛したビスケットはなぜか取り上げられておらず少し寂しくなりました。
0718walkers1.jpgその名はウォーカーズ、ショートブレッドハイランダー。
けっこうコンビニで売ってたり、ドトール等喫茶店にもあったりします。入手しやすいのは嬉しい限り。
バターがかなり入っているのか、一袋二枚食べるとお腹いっぱいこってり気分になります。身体には悪いんだろうなぁ、でも美味しいのよね。
0718walkers2.jpg一つ一つはけっこう大きなサイズで、けっこう細かくなります。ぽろぽろするから食べにくくはあるんだ、また。
でも小腹が空いたときや疲れたときに食べると、エネルギーがわいてくる優れものでもあります。
美味しいからいいのだ。
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2009年07月15日

ミステリで! 直木賞!

本日発表されました。
六度目の正直、直木賞を北村薫さんが受賞いたしました〜!どんどん、ぱふぱふー
しかも、受賞作は『鷺と雪』ベッキーさんシリーズ完結篇です。
ベッキーさんシリーズ。

……ミステリじゃないですか!

長らくミステリに厳しいといわれてきた直木賞、ああしかもあの北村薫さんが受賞……っ!

本当に、本当におめでとうございますっっっ!ぴかぴか(新しい)バースデー

あまりに嬉しかったので、いつになく派手な記事になりました。



ちなみに芥川賞を受賞された磯崎さんも早稲田大学の出身だとか。
今回は芥川・直木共に早稲田大学出身者がゲットしたんですね〜。
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