2016年10月03日

SKI2016-03 幻の小劇場の余韻

今回の旅、交通機関との相性が悪すぎる気がします……
伏見稲荷駅にて、目の前で電車に出発された失意のこうやさん、20分近く待たされてようやく祇園四条に戻ってまいりました。
四条大橋を渡ると、ちょっとほっとしますよね。京都を根城にしていたことはない筈なのに。

さて。
そろそろお昼をいただきたいところですが、京都は喫茶店の宝庫でもあります。
神保町もびっくりの個性的な喫茶店が軒を連ねるこの街で、どうして喫茶店以外の店で食事ができようか。いやできない(反語)
というわけで、事前に調べておいた住所へ足取り軽く向かってみます。

今回は、京都の喫茶店といえば必ず名前が挙がる、旅行者にとって定番中の定番のお店に行ってみようと心に決めていました。
京都の喫茶店で見かけないことがない、個人的調べとしての老舗枠。
築地、ソワレ、フランソア。です。
どのお店もそれぞれ気にはなっていたのですが、その中で今回伺ったのはこちら。
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「築地」です。
築地といえば、豊洲になるのかなんなのかなど、今何かと話題の地名。
でもどうして京都でこんな名前にしたのだろう?と不思議に思っていたら、どうやら初代が築地小劇場のファンだったからということらしい。
いやだ、小山内薫と若人たちの愛と青春のあの、幻の小劇場が、名前の由来だなんて。
そんな話を耳にしてしまったら、スルーできるわたしではないのでした。

見た目もなんともレトロで可愛らしく、腰高のモザイクタイルが心を浮き立たせます。ドアを開けると、西部劇のパブの入り口みたいな両開きの戸(伝わりますか?)があり、ちょっとにやにや。
重厚な造りの店内に、うっとりとしてしまいました。
2階は雑誌にも取り上げられたりしているかなり豪奢な様子のようですが、1階はこんな……書斎のようなバーのような雰囲気でした。奥にはおこもり席もあって、照明も可愛らしくてうわぁあそこ座ってみたいなぁ!
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決して座り心地の良いとはいえない椅子も、焦げ茶色に紅いベルベット。カウチ席まであります。ああ……こんな空間に身を置けるだなんて、しあわせ……

メニューはそれほど多くなく、フードはケーキしかなかったよう。
てきぱきと動く男役さんみたいな雰囲気の店員さんに気圧されて、慌てて訳のわからない注文をしてしまいました。いや、店員さんのせいにしてはいけませんね。なにか、トチ狂ってしまったのです。
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なぜ、カフェオレを頼んだ。わたし。
コーヒーを飲みたかった筈なのに。
どうやら疲労がたまった身体が、たんぱく質を求めていたようです。やさしい味わいにほっとため息が漏れました。
ケーキセットにして、お供はヌーベルショコラ。濃厚なチョコレートがおいしゅうございましたわ。

店内にはクラシックが流れていたのですが、穏やかなものではなく、それぞれにかなり攻めている曲調。よくこれを選んだな、と聞き入ってしまいましたが、このお店の雰囲気にはとても合っているのです。
ゆったりと落ち着けるなかで、少しだけ背伸びをしたくなるようなお店でした。
外界と切り離されすぎていて、お会計を済ませて外に出た瞬間、陽光の眩しさが信じられず目をぱちぱちしてしまったほど。まだお昼だった!

築地の空気を身に纏い、ソワレやフランソアも覗いて後ろ髪を引かれつつ、お散歩していきます。
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こんな風景が当たり前のように街中にあるから、京都の街はこんなに厚みのある魅力をたたえているのでしょう。

まだまだ初日のお昼過ぎ、てくてく歩いてまた明日。
posted by こうや at 08:13| 東京 ☀| Comment(0) | 旅行/遊興 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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