紅茶本を読んでいてふと発見し、うわわ可愛いっ、と思ったのも束の間、既に廃盤であることを知りショックを受けていました。その、既に廃盤である筈のカップが、今ここに! あるのです!
……う、嬉しい〜
プレゼントの包装を解き箱を開けて、これだと気づいた瞬間からにやにや笑いが止まらなくなりました。このプレゼントをくれた人が驚くくらいにまにまにまにま……にまにま
紅茶好きにとって茶器・カップは憧れ。紅茶の銘柄もさることながら、こうした茶器にハマると際限なく沈んでいってしまうようですが。こうして実物を見ると、ハマってしまうのも頷けます。
だって! こんなに愛らしい花模様に彩られ優美なフォルムをした美女カップが、私の物! なんですよ!?
こんな感動的なことがありましょうか、いやない(反語)
そんなわけでおかしなほどにやにやしていた私。驚きはそれだけではありませんでした。
サプライズ、プレゼント。
そんな言葉と共に渡されたのは、見知った名前の印された紙袋。
もしや。
ルピシア夏のフレーバードティー、ナツコイ。
レモンの香りの紅茶だそうです。
ベルガモットの香りをつけたアールグレイに代表されるようなフレーバードティー、特に柑橘系の香りの紅茶があまり得意ではないのですが、これは嬉しさのあまり飲めてしまいそうです。水出しでアイスティーにしても良さそうですし。うふふふふふふ←怖い人
何より、パッケージが可愛いですね。銀色に鈍く光る丸い缶に貼られた、イラスト。丸い額縁に入れられた絵画のような。少年と、少女。
避暑地として有名な町に住む《僕》は、近所の別荘までお届け物を持って行くよう頼まれる。
友だちと遊ぶ約束をしていたので渋ってみせたものの、店の手伝いをせず親の機嫌を損ねるとお小遣いがもらえなくなるのは目に見えているので、嫌々ながら荷物を持ち自転車で向かった。
別荘に着くと意外にも歓待され、美味しいお菓子と紅茶までいただく。口に入れた瞬間ほろほろと崩れてしまう洋菓子は、《僕》にとって初めての経験だった。
しかしあまりに異国めいたその別荘の雰囲気と、両親とはあまりに違いすぎる別荘の主人たちにいたたまれなくなり、《僕》はもごもごとお礼の言葉をつぶやくと早々に別荘を出た。
裏口に止めておいた愛用の自転車を転がして、何だか惨めな気持ちでとぼとぼと道を歩いていると、白い妖精とすれ違う。
慌てて振り向くと、相手も不思議そうにこちらを見ていた。
妖精と思ったのは勘違いで、真っ白なワンピースにつばの広い麦わら帽子をかぶった同い年くらいの少女。小さな犬を連れていて、どうやら散歩させていたらしい。
きょとんとした表情は愛らしく、黒目がかった大きな瞳はまっすぐにこちらを見ている。その瞳に気圧されて、どぎまぎと目を逸らそうとしたそのとき、
不意に強い風が吹いて、
彼女の帽子がはためいた。
慌てて押さえた彼女の瞳が《僕》から逸れ、その横顔の白さが目に焼きついたとき、
赤いリボンがひらりと舞って、
《僕》の中を香りが襲った。
先ほど飲んだ紅茶の、爽やかなレモンの香り。
恋を、していた。
それはともかく。
しかしこれだけ集まると、ティーポットも欲しくなってきますね。ティースプーンも気になるなあ。クリーマーは可愛いものが多いし、シュガーポットにティーストレーナー、そうそうティーコゼーだって……って、一気に欲望が噴き出しすぎです。ティーカップを見て深呼吸。うふふ、にやにや。
ごく普通の反応、ですよね?

